溶連菌感染症

溶連菌感染症 診断と治療

溶連菌感染症治療後の尿検査について

 溶連菌感染症治療後の尿検査の実施について、当院では現在全員に行っていません。(以前は全員に行っていましたが。)

 この検査は、溶連菌感染症の合併症である急性糸球体腎炎を見つけだすためのスクリーニング検査です。

 この溶連菌感染後の尿検査の実施についていろいろな意見がありますが、当院では以下の理由で全員に行っていません。

   1.十分なエビデンスがない。

   2.現在、抗生剤投与を十分行っている日本では、急性糸球体腎炎の発生頻度がゼロに近い。

   3.1,2回の尿検査を実施しても、急性糸球体腎炎の発症を否定できない。

   4.無症状なのに尿検査でわずかな異常があった場合、精密検査を強いられる。

   5.急性糸球体腎炎を合併した場合でも、基本的には自然治癒する。(対症療法でよい。)

 

 ただし、以下の症状がある場合は、尿検査あるいは精密検査が必要になります。

   1.麦茶、ウーロン茶、コーラのようなおしっこがでる。

   2.体調が悪い。

   3.むくむ。体重が増える。

 

                                             2019年7月15日